事業支援研究所

雇用対策とホームページの活用

両立支援対策とは
【チェックリスト付き】

両立支援

育児や介護、治療をしながら働いている社員の働き方について、その対応はきちんとできていますか?

最近では、男性の育児休暇取得が話題になっていますが、「制度はあってもあまり利用されていない」という、ちょっと残念な状態が多いようです。

そこで、今回の記事では「両立支援対策」について改めて解説をしていきます。

既に実施している企業の方は再確認として、まだ着手していない企業の方は情報の収集として、お読みください。

✓ 企業経営者(労務担当者)の悩み

  • 両立支援とは何か?
  • 両立支援対策とは何をすればいいのか?
  • 両立支援対策の成功例を知りたい

こういった疑問に答えていきます。

✓ 本記事の内容

  • 両立支援とは?
  • 規定されている両立支援のポイント
  • 両立支援を定着させる方法

この記事を書いている私は、経営コンサルタントを10年以上やっており、働き方改革や雇用対策のコンサルティングも3年以上の実績があります。また、行政書士でもあるため、労務関係を取扱う社会保険労務士とのコラボも数多く行っています。法律に沿った内容だけに留まらず、企業の生産性を向上し、収益の増大を目指すコンサルを実施しています。こういった私が、解説していきます。

両立支援とは

いままでの記事で、働き方改革については「働き方改革関連法」にまとめられているとお伝えしてきましたが、その概要に、働き方改革の総合的かつ継続的な推進(雇用対策法の改正)の中で、国の講ずべき施策として「仕事と生活の両立」が規定されています。「仕事と生活の両立」とは基本的に次の3つのことを指します。

  • 仕事と育児の両立
  • 仕事と介護の両立
  • 仕事と治療の両立

これらを推進することをまとめて「両立支援」と呼ばれています。

従来、育児や介護、治療によって勤務時間に制約のある労働者は正規雇用の枠外とされ、非正規雇用労働者として働くことが主流でした。しかし、人生のおよそ半分にも及ぶ働く期間の中で、このどれにも全く関わらない可能性はかなり低いはずです。予期しない(できない)事柄によって、貴重な人材が離職を余儀なくされるのは、企業にとっても損失でしかありません。

少子高齢化による大人手不足時代になりつつある現在、働く人口の減少を食い止めることは、「働きやすい職場」作りが欠かせません。そのためには、支援をする側もされる側も気持ちよく働くことができるようにする工夫が必要です。ところが、企業の規模や経済力によって、簡単に実現できないこともあります。そこで、国が法令を整備して統一的に支援する(させる)仕組みを作ったのです。

規定されている両立支援のポイント

両立支援では、仕事と育児、仕事と介護、仕事と治療、の3つの内容が規定されていますが、お互いにとても似た内容となっているため、今回の記事では各々のポイントだけをお伝えします。それぞれの詳細については次回以降の記事で書いていきますので、そちらをお読みください。

仕事と育児の両立

仕事と育児の両立については、2017年10月に改正された「育児・介護休業法」に規定されています。「育児・介護休業法」という名称から、この法律は、育児休業と介護休業だけの内容と思われがちですが、実際は、子育てや介護をしながら働くという、時間的制約を抱えている時期の労働者に対応する制度などについて、全般的な規定が行われています。

この法令の(育児の部分の)大きなポイントとして、下記のものがあります。

  • 育児休業制度
  • 子の看護休暇制度
  • 所定外労働・時間外労働・深夜業の制限
  • 事業主が講ずべき措置
  • その他の規定

仕事と介護の両立

仕事と介護の両立についても、仕事と育児の両立同様、「育児・介護休業法」において、介護をしながら働く労働者に対応する制度などについて規定されています。

この法令の(介護の部分の)大きなポイントとして、下記のものがあります。

  • 介護休業制度
  • 介護休暇制度
  • 所定外労働・時間外労働・深夜業の制限
  • 事業主が講ずべき措置
  • その他の規定

仕事と治療の両立

仕事と治療の両立は、労働安全衛生法と労働安全衛生規則を中心に規定されています。法令は名称の通り、労働安全衛生の広範な内容が含まれていますが、仕事と治療の両立について様々な内容について規定されています。

この法令に関する(仕事と治療の両立に関する部分の)大きなポイントとして、下記のものがあります。

  • 両立支援を行う際の留意事項
  • 両立支援のための環境整備
  • 両立支援の進め方
  • 特殊な場合の対応
  • 具体的な疾病に関する留意事項
  • その他の取り組み

両立支援を定着させる方法

両立支援を定着させるには、以下の方法があります。

  • 制度の創設
  • 告知・啓発
  • 利用する側とサポートする側の相互協力
  • 社内アピール・社外アピール

制度の創設

当然ですが、まずは制度を作らなければなりません。このブログでは何度もお伝えしていますが、法令があるからそこに合わせればよい、というものではなく、その制度によって「働きやすい職場」が実現できることで、会社側にとっても生産性の向上など大きなプラスの効果が得られるものにする必要があります。

また、作って終わり、ではなく、利用状況や社内全体のアンケートなどを通して、継続的な改善を行いましょう。

告知・啓発

せっかく作った制度でも、社内メールや回覧などで連絡するだけでは定着が望めません。チラシやポスターを作って社内の複数個所に貼付したり、社内報などでもしっかりと取り上げたりしましょう。

また、どういう制度なのか、利用する際にはどうすればよいのか、積極的に利用してもらえるような啓発活動も必要です。

利用する予定者には説明会を、相談や申込を受ける管理職に対しては、制度の利用を妨げるような言動を絶対にさせないためにも、必ず研修を行いましょう。

利用する側とサポートする側の相互協力

育児・介護・治療は、全ての社員に可能性のある出来事です。つまり、いつ利用する側になるか分からない、ということです。制度を利用する社員とそれをサポートする社員が、お互いに気持ちよく協力できるように常に気を配りましょう。

また、人事担当者は、制度の利用で人的パワーが不足する場合には、臨時スタッフを雇用したり、他部署から応援スタッフを一時的に異動したりするなどの工夫が迅速に行えるように、人材紹介会社との連携などを行って、常に準備をしておきましょう。

さらに、いつでも相互協力が可能なように、通常の業務について、マニュアル化や文書化などの明確化も重要です。これがあれば、今後の異動や業務転換などにも応用できますので、制度利用の該当者がいなくても予め準備しておきましょう。

社内アピール・社外アピール

制度の利用があったこと、うまくサポートができたこと、スムーズな社内復帰ができたこと、などについて、社内報などで会社全体にアピールをすることで、さらなる制度の利用が広がります。成功例を見ることで、他部署でも利用時の参考としてもらい、啓発活動にも役立ちます。

そして、両立支援に積極的であることを、社外にも大いにアピールしましょう。ホームページや顧客向けの資料などに掲載することで、会社イメージの向上にもつながります。採用時の会社紹介でもアピールすることで、特に女性社員や若手社員の獲得に有利に働きます。

繰り返しになりますが、両立支援対策は実施した方がよいというものではなく、必ずやらなければならないものなので、しっかりと確実に実行していきましょう。そのためにも、両立支援の内容とその対策についてしっかりと知ることが重要です。まずは、現状を知るための両立支援対策チェックリストによるチェックを行いましょう。コチラから無料でダウンロードできます(PC推奨)。尚、これから数回に分けて、各両立支援対策の詳細について記事にしていきますので、そちらも併せてお読みください。

このブログでは今後もさまざまな雇用対策や働き方改革などについて、役に立つ記事を掲載していきますので、そちらも是非読んでみてください。両立支援対策に関するご質問等がありましたら、コチラからお気軽にご連絡ください。ご相談ご質問については無料で対応しています。